百済文化圏地域の主要文化遺跡に対する学術調査・研究活動を強化する目的から、「益山弥勒寺址発掘調査団」を母体として1990年5月9日に発足。忠清南道と全羅北道北部地域に分布する文化遺跡のうち、都城・寺院遺跡を中心に学術発掘調査と古代文化復元のための研究業務を行う一方、出土遺物の保存処理を実施している。これらの調査と研究活動から、先人の残した文化遺産を現在と未来の子孫に伝える架け橋としての役割を果たしている。
文化遺跡発掘調査
百済王京遺跡 百済泗沘期の推定王宮跡地である扶余官北里百済遺跡(史蹟第428号)と益山王宮里遺跡(史蹟第408号)の年次学術発掘調査。官北里百済遺跡は工房跡、地下貯蔵施設、大型建物址、上水道施設などの遺構が検出されるなど、泗沘王宮の区画を復元する重要資料が確認されている。また王宮里遺跡は、20余年にわたる発掘調査を通じ、宮城の規模が明らかになった。宮城の内部構造と活用に関する様々な遺構は、王宮城の運営原理を解明する貴重な資料である。
百済寺院遺跡
百済時代寺院遺跡の扶余王興寺址(史蹟第427号)、軍守里寺址(史蹟第44号)、定林寺址(史蹟第301号)、益山帝釈寺址(史蹟第405号)、瑞山普願寺址(史蹟第316号)の発掘調査。また韓中日三国の寺院遺跡に関する比較を行い、発掘成果の研究を深化させている。持続的な寺院遺跡調査のため、扶余をはじめとする公州、益山など百済古都地域の廃寺の現況調査も行っている。
発掘調査現場の公開と常設展示館の運営
一般市民に対し、発掘調査現場の一般公開、常設展示館の運営などを行っている。また一般向けの現場説明会、発掘調査体験プログラムなどを運営し、考古学的研究活動の理解を深めてもらう機会を設けている。
出土遺物の保存処理と分析
発掘調査で出土した遺物の保存のため、1995年から金属、木製、陶器・土器など様々な材質の保存処理を実施している。 年間400余点の遺物を処理しており、保存処理施設が不十分な周辺地域の発掘調査機関と協力して依頼遺物に対する保存処理も進行している。
絵説明 扶余官北里百済遺跡全景 王興寺址木塔址舎利函の露出状態 王興寺址出土各種舎利貢献品 王興寺址出土舎利箱銘文 益山王宮里遺跡庭園施設全景 益山帝釈寺址木塔址の土層